最近の住宅や店舗ではダウンライトやスポットライトが中心になっているので、照明の数がとても多い。それらの灯りはそれぞれ狭い範囲しか照らせないので、全体を明るくしたければ数を増やすことになる。
結果的に以前よりも照明の数が多くなるのだが、現在のLED一体型の照明は壊れたら買い替えする以外にないので、数が多くなればランニングコストがそれ相当にかかる。
照明がLED化したことでかなりの省電力になったことも、照明の数が増えやすくなった理由の一つ。
灯りの色も以前はどこも蛍光灯の白い色が多かったように思いますが、最近は住宅や店舗でも電球色が増えてきたように感じます。
白い灯りよりも暗く感じやすい電球色の灯りは、暗さを補おうとそこでも数が多くなりがちです。
また、暗さを補う方法としてより強い光を発する器具を選ぶこともあってか、眩しさを感じることもしばしば。
自分の座った席が主役さながらスポットライトで照らされていたら、なかなか落ち着かないもの。
ホテルや自宅の寝室でも枕元が強い光で照らされていたら全然心地よくないし、調光がついてなければ後は消すしかありません。
気の利いたところでは、まさに明る過ぎず、暗過ぎない、ちょうど良い明るさに調整されていて、枕元の照明には必ず調光器が用意されています。
その辺りが分かって設計されているのと違うのとでは、まさに雲泥の差があります。
昔は節電がとても重要でこまめに電気は消しましょうと奨励されてましたが、LED化と雰囲気を大事にされる方が増えたこともあり、どこもかしこも照明の数が多くなっています。
現在過渡期にある日本の照明文化も、もう暫くすれば、明る過ぎず、暗過ぎない、ちょうど良い感じに落ち着いてくれることでしょう。
LIVING WITH LIGHTS | 心地よい灯りのある暮らし
IN THE LIGHT Lighting Design & Interiors
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