照明を選ぶ時は、好きなデザインの照明を探そうとすると思います。
その次に部屋をきちんと明るく照らしてくれるかという所でしょうか。
どちらも心地よい空間を作るために大切な要素ですが、一番大切かというとそうではありません。
照明を選ぶ時にカタログやインターネットで探して、実物を見ると印象が全然違う場合も少なくありません。
サイズ感や質感、色合いなど、カタログでは伝わらない感覚的な部分が沢山あります。
また照明器具はカタチがあるモノですが、そこから発する光にはカタチがありません。
場の雰囲気を作るのはカタチだけではなく、人の感覚による部分が案外多いのです。
例えば、オシャレな人は、何かを持っているからそう見えるのではなく、何となくの雰囲気がそう印象づけるのであって、それはとても感覚的なものです。
温かい雰囲気の部屋にしたいのに、白い光では緊張感をもたらしますし、反対に薄暗い中では、仕事や勉強に集中したいのに眠くなったり、部屋中が明るいことで、余計な周囲が気になったりすることも...
このように私たちの気分や気持ちは、確実に光の影響を受けています。
人は得手して目にみえることに捉われがちですが、大切なのはどう感じるかという気持ちの部分だと思います。
幸せか否かは本人がそう感じるかどうかであって、他人の基準で測れるものではありません。
過去に世界一幸福な国としてチベットが挙げられたことがありますが、チベットが近代化するにつれて、国民の幸福度は相対的に下がっているそうです。
「目に見えるようで見えないもの」なので、なかなか伝えるのが難しいし、理解しづらいものなのかも知れません。
LIVING WITH LIGHTS | 心地よい暮らしの照明術
IN THE LIGHT Lighting Design & Interiors
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