top of page
執筆者の写真ノグチユウイチロウ

消費文化論

多くの人はモノに魅力を感じ自分の好きなモノを揃え、それらに囲まれて生活することが豊かであるかのように考えているような気がします。確かに好きなモノに囲まれたいと誰しも一度は思うことでしょう。

しかし、実際にお店やインターネットを通じてお気に入りのものを手に入れたはずが、いざ揃えてみると想像していたほどの感動は生まれないものです。


私たちが買い物をするときに選ぶ視点は多岐渡ります。近年ではインスタグラムで見かけてインターネットで検索する人が多いと思いますが、たくさんの情報に中から偶々目に止まった気になるモノがあった時にワンクリックで数日後には手元に届く便利な世の中です。


あるいはお気に入りのショップへ行き、偶然出会った素敵なモノをそのまま連れて帰ったり...インテリアの場合、衝動買いする人は余程のお金持ち以外はあまりいないと思いますが、悩んで買ったものが今ひとつ馴染まなかったりすることは多くの方が経験されているのではないでしょうか。


深く考えずに買ったものは暫くしたら飽きてしまい、流行りだからといって手に入れたものも流行りが過ぎた途端に手放したくなるものです。常に新しいモノを手に入れ続けることでしか満足感を得ることがないのですから、どれだけ沢山のモノを買おうとも一向に満たされることはないでしょう。そのような生活は単にモノとお金を消費しているに過ぎず、麻薬と同じようにそれを続けるためにもっともっとお金が必要になるのです。


少し前のTVドラマで会社経営者の男性が高級料理を一口食べただけでどんどん料理を消費していくシーンが描かれていました。また、ある経済アナリストがテレビで「世の中の経済を回すためにどんどんお金を使って下さい。そうすれば自分の所にもまたお金が回ってきて景気もどんどん良くなります。」と言っていました。


人口が増え続けた時代では需要が供給を常に上回るために放っておいても右肩上がりに経済は成長しますが、今だに大量生産・大量消費を促すような発想や営業手法は時代遅れのような気がします。


限られた資源を有効に使う発想こそがこれからの時代に相応しく、住まいにおいても使い捨てではない長く大切に使うことを前提にすれば、これまでとは違う購買活動が生まれます。そのようなユーザーが増えることで企業も大量生産・大量消費から発想の転換へつながるのだと思います。


 

『居心地のよい灯りと暮らす』


灯りは暮らしに美しい情景を生み出し、何気ない日常を特別なものにしてくれるもの。私たちは照明とインテリアデザインで豊かな灯りのある暮らしをご提案します。


IN THE LIGHT Lighting Design & Interiors

熊本県熊本市北区武蔵ヶ丘1-15-16






閲覧数:90回

最新記事

すべて表示

Комментарии


bottom of page