世の中には沢山のデザイナーさん達がいらっしゃいます。グラフィックデザイナー、プロダクトデザイナー、建築デザイナー、ファッションデザイナーなどなど...
しかし、世の中に溢れる多くは表面的なデザインに過ぎず、何のためのデザインなのかその意味を見失っているような気がします。
例えば、建築デザインの世界では外観のデザインに囚われすぎていて、実際に利用する人が不自由な思いをすることも少なくありません。ファッションも同様で、いくら自己表現といっても独りよがりな格好は他人に不快な印象しか与えません。グラフィックデザインも気を衒ったものや安易なコピーが少なくありません。
そのようなデザインの多くは単なるデザイナーのエゴや自己表現の場になっているに過ぎず、奇抜さだけを売りにしたデザインや人に不快な印象を与えるデザイン、また中身と関係のないデザイン、デザインのコピーなど、他人に注目してもらいたいがためだけのデザインなどは、目の前に突然現れて強制的に見せられる低俗なCMのようなものです。
人の目に触れることのあるデザインは、すべて他人との関わりを持つことで初めて意味を持ちます。それは形あるものにはすべてが、何らかの目的を持って生まれるからに他なりません。そして、その目的の最終的な形がデザインによって表現されるからです。
究極のデザインはアートの中にあると思っています。
アートは必需品ではありませんし、それだけでは何の役にも立ちません。それでも芸術家がいなくならないのは、それを必要と感じる人がいるからです。
本当に素晴らしいアートには人の心に訴えかけるものがあります。単に作品が美しいとか上手い下手ではなく、それを見た瞬間に感情を揺さぶられ、それまでの価値観を覆されるくらい感動することもあります。
人の感情を揺さぶり、何かしらの影響を与えることができる作品は必需品ではなくても、見た人にとってはかけがえのないものになります。
そこには芸術家が人に何を伝えたくて作品を生み出したかということが最も重要で、その思いや考えが形となって作品に表現されるからです。
パッと見た目の良いデザインは人の目を惹き興味をそそりますが、どんなに良いデザインでも中身がなければ何の価値はありません。本当に良いデザインというものは、人々に新しい価値を提案するといった目的があり、それに気づいてもらうための”きっかけ”をつくるためのものです。
デザイナーには、デザインを通じて人や社会とどのような関係を築きたいかという視点が最も大切であり、そこにデザインの本来の意義があるのだと私は思います。
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